119 【巻頭言】「私には夢があります」川邨 裕明 師

クリスチャンセンター神戸バイブル・ハウス副理事長
カトリック芦屋教会 主任司祭

川邨 裕明 師

私には夢があります。
朝、神戸バイブルハウス会館前にすでにたくさんの人が列をなしています。扉が開くと同時に、老若男女がいそいそと中へ吸い込まれてゆきます。

子どもたちは、絵本や漫画の聖書のあるコーナーで思い思いの姿で、聖書を開いています。読むのにあきたらオンライン聖書ゲームで遊んだり聖書にまつわるおもちゃで遊んだりします。

国際色豊かな若者たちは、各国語聖書をもとに活発な交流を図っています。学生たちは、宿題やレポートをするために、世界中の博物館や図書館にアクセスしながら、共同作業を続けています。

働き盛りの人たちは、聖書をもとにしたビジネス講座に参加し、講師の話に熱心に耳を傾けスマホでメモを取っています。違う部屋では、聖書学者が貴重本を研究しています。年配の方々は、ZoomやYouTube配信で講師が語る聖書講座に参加しています。

バイブルハウス内にあるカフェでは、軽食を取ったり、コーヒーを飲んだりしながら談笑している人たちがいます。

疲れた人には、休憩スペースが備えられており、重荷を負う人のためには牧師や司祭、あるいは専門家による相談コーナーが設けられています。

私には夢があります。20周年を迎えた神戸バイブルハウスが、ますます地域の人々に愛されるようになる、それが私の夢です。今の立地やスペースでは絵空事だと思われるかもしれませんが、夢の実現にはたとえ小さくても一歩を踏み出すことでしょう。ここから大きな夢への小さな一歩を踏み出してみませんか?