122【巻頭言】「仲間を誘う」小林 尚明 師
クリスチャンセンター
神戸バイブル・ハウス 理事
日本聖公会神戸教区主教
オーガスチン小林 尚明 師
12月8日(金)神戸文化ホールにて、KBH20周年の記念行事のフィナーレとして“みんなでお祝い神戸のクリスマス”が行われました。関西学院グリークラブ、松蔭女子学院ベルクワイアーのみなさんもご協力くださいました。メッセージは片柳弘史カトリック教会神父がマザー・テレサの人生を通して語られました。彼女が経験した闇はイエス様がこの地上で経験された絶望と闇の一部であると理解され、彼女が平安を得たこと、またイエス様はご自身が経験された苦しみや絶望を通して私たちを理解し、救ってくださる救い主だと力強く証して下さいました。参加者は約500名でした。最後は参加者みんなでクリスマス・キャロルを賛美できました。
20周年を終えて、さあこれからです。組織的、財政的な充実のためには私たちは仲間を誘う必要があります。
そこで思い出すのはヨハネ伝1章にある兄弟シモン・ペトロをイエス様の弟子に誘ったアンデレの働きです。
アンデレは最初、バプテスマのヨハネの弟子でした。ヨハネからイエス様のことを「見よ、神の小羊だ」と紹介されて、イエス様に従っていきます。そこでイエス様から「何を求めているか」と問われ、「どこに泊まっておられるのですか」と不思議な質問をします。「どこ」とは、地上の場所ではなく、神様との関係の中の「どこ」のような気がします。また、「泊まって」という言葉も「泊まる」、「留まる」、「つながる」とも訳される言葉です。
イエス様は「来なさい。そうすれば分かる」と招かれ、彼らはついて行って、「どこ」にイエス様が「泊まって」おられるのかを見ます。イエス様が神様との深い関係の中で、どこにつながっておられるのかを弟子たちは理解したのだと思います。
そして、彼らはその日イエス様のもとに泊まって(つながって)、次の日アンデレは兄弟のペトロをイエス様のところに連れて行き、ペトロもイエス様の弟子になります。アンデレは、イエス様のところに兄弟を導く最初の伝道者になったのです。
KBH20周年の年を終えて、私たちがより強くイエス様につながり、より深くKBHの働きを理解して、仲間をこの働きに誘う力を与えられたいと思います。