133【会員教会を訪ねて】55 日本基督教団 伊丹教会

〒664-0856 伊丹市梅ノ木2-1-10 TEL 072-772-3242

日本基督教団伊丹教会は、阪急新伊丹駅から徒歩1分、静かな住宅街に位置する教会です。創立76年を迎える伊丹教会は、戦後間もない混乱の中で「伊丹に日曜学校と教会を」と祈り続けた人々の熱い信仰によって生まれました。

 始まりは1946年、日本基督教団大阪教会伊丹伝道所として誕生し、同年12月に新伊丹駅前の伊丹消費組合2階で日曜学校が開かれます。窓ガラスの割れた講堂からあふれる子どもたちの讃美の歌声が駅まで響き渡り、やがて多くの生徒と求道者が集うようになりました。1948年には、小さな群れでありながらも賀川豊彦氏を伊丹公会堂に迎えて講演会を開催。これを契機に礼拝が始まり、1949年には佐藤健男牧師を初代牧師として独立し、「伊丹教会」が設立されました。また戦後の社会再建のただ中で、教会は子どもたちのために奉仕する使命を与えられ、1951年には二葉幼稚園を開園しました。地域に根差した教育は今日まで大切に受け継がれ、幼稚園は今も多くの家庭に親しまれています。

 2023年には、米国カリフォルニアで日本基督教団派遣宣教師として働いていた山本一牧師を主任担任教師として迎え、伊丹教会は「アウトリーチする教会」として地域との交わりを深める歩みを新たに始めました。毎週土曜日には地域ボランティアと協力し、地域の子ども達が集う「にぎちゃんのボランティア学習室」を開設。静かに勉強できる場所を提供すると共に、ボランティアによるおにぎりが振る舞われ、子どもたちの良き学びの場、居場所となっています。また、火曜日から土曜日の朝6時半には教会1階の「祈りの部屋」で早天祈祷会を開き、聖書を日々読み進める時を共に持ち、その様子をYouTubeでも配信しています。

 伊丹教会の大きな魅力の一つが、温かな光と豊かな響きに満ちた礼拝堂の空間です。建築家でありフルーティストでもある畠中秀幸氏は、演奏時の経験から「視覚と音の調和が取れた稀有な空間」と語って下さいました。天井の高いプロポーションが生み出す伸びやかな響き、左右非対称の壁面がつくり出す柔らかな反射と残響、朝日をドラマチックに受け止める東面のステンドグラス。そのすべてが一体となり、祈りの場にふさわしい静謐と豊かさを形づくっています。礼拝堂のピアノについても、演奏家から「控えめでありながら芯のある、寄り添うような響き」と高く評価されています。この恵まれた環境を生かし、伊丹教会ではコンサートや音楽礼拝などを通して地域の方々と音楽の喜びを分かち合い、教会が出会いと憩いの場として親しまれています。伊丹教会は、地域の一人ひとりが「帰ってこられる場所」でありたいと願いながら、これからも歩みを続けてまいります。どうぞお気軽にお集いください。

教会ホームページ https://itamichurch.com/
伊丹教会YouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@Itamichurch
伊丹教会Instagram https://www.instagram.com/itamichurch/