32 カトリック芦屋教会 (106)

カトリック芦屋教会外観

〒659-0065兵庫県芦屋市公光町5-15
TEL0797-22-3982

ホームページ:カトリック芦屋教会 (catholicashiya.jp)

カトリック芦屋教会聖堂内
カトリック芦屋教会 聖堂内

カトリック芦屋教会の歩みは、敗戦後まもない1945年の秋に始まりました。
宣教師が建設した教会が多いカトリック教会にあって、信徒の働きによって始まった教会なのです。

芦屋市平田町にあった信徒のIさん宅の書斎を仮聖堂とし、進駐軍の従軍司祭を担当司祭として主日のミサが捧げられたところから、教会が生まれました。
1948年には、大阪教区のユリウス上中 儒利神父が、初代主任司祭として着任しました。
やがて、新聖堂建設の機運が熟し、田口司教の後押しを得て、1950年に現在の公光町に聖堂(兼司祭館)が建てられ、翌年献堂されました。これは「六甲山上の別荘」(当時の持ち主は不詳)を譲り受け、移築したものでした。
1965年、現在の聖堂が新築され、使徒ヨハネ浜崎 傳主任司祭のもと12月1日に献堂式が営まれました。旧聖堂も司祭館、教会事務所として使用されました。
1995年の阪神淡路大震災では、聖堂の各所が被災し、司祭館は全壊に近い状況でした。芦屋市全体で約400名の死者があり、所属信徒も7名が犠牲になりました。

聖堂は救援ボランティアの基地として使用され、地域の復興のために貢献しました。震災直後には、被災地に凛として立つ教会の姿は、芦屋市民の心に安心と勇気を与えたと言われています。
2005年秋には、震災被害の修復工事が完了し、翌年にかけて、献堂50周年を記念する行事が行われました。2019年には、老朽化した司祭館を改築して、新しい司祭・信徒館が完成しました。煉瓦色の大屋根と鐘楼の緑青色の尖塔が印象的な聖堂は、長谷部鋭吉氏の設計によるゴシック風建築です。

2018年には、芦屋市のランドマークとして、芦屋市景観重要建造物に指定されました。春の桜をはじめ、芦屋川を散策する市民や観光客にとって魅力あるスポットの一つになっています。

カトリック芦屋教会外観
カトリック芦屋教会 外観

東向きに建つ聖堂内は、高い天井からシャンデリアが下がり、明るい大きな空間を作っています。内陣奥のステンドグラスから差し込む朝陽、西正面のバラ窓からの午後の陽光は、四季折々のそのニュアンスを変えます。また、聖堂は音響にも優れており、信仰と宣教に資するために開催される演奏会は、教会内外の演奏家や来聴者から好評を得ています。

芦屋教会の所属信徒はおよそ800人です。高齢者から家族に抱かれた乳幼児まで、老若男女様々な方が集う教会です。最近は外国人信徒も増えています。近隣の人々からも親しまれているにぎやかな教会です。ミサや祈りの会、オープンチャーチフェスタやコンサートなど、多彩な催しが活発に行われています。また、芦屋キリスト教協議会など、様々な面で近隣のキリスト教会と交流し、共に活動しています。今後も、芦屋市民と共に地域のよりどころとなる教会共同体を目指して、歩みを続けてまいります。