130【編集後記】 KBH理事 関西聖書神学校 校長 鎌野 直人

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神戸バイブル・ハウスの特徴の一つは「エキュメニカル」であるということです。カトリック、聖公会、プロテスタント、それぞれの教会に属するキリスト者たちによって共同で運営されているからです。ですから、ニューズレターでも興味深い組み合わせが起こります。今号でも、カトリックの聖書学者である和田司祭による聖書セミナーの記事があると思ったら、宗教改革の旗手であるルターによるドイツ語訳聖書の記事があるわけです。これは食い合わせが悪いのか、と思うかもしれませんが、そう言う訳でもありません。ルター訳聖書1545には旧約聖書と新約聖書のみならず、外典が含まれているからです。
そして、ルターが外典に分類した書はカトリック教会の第二正典と一致しています。この聖書に、区別しつつ、しかし伝統に敬意を払う、そんなルターの姿勢を垣間見るようです。違うけれども、お互いに敬意を払う、そんな精神を涵養してきている神戸バイブル・ハウスが継続できるように続けてご協力くだされば、と願っています。

KBH理事 
関西聖書神学校 校長

鎌野 直人