ミニ聖書展開催される〔展示委員会〕

2020年12月5日から2021年1月16日まで、ミニ聖書展が開催されました。

初日のオープニングセレモニーでは、カトリック教会代表として枢機卿 前田 万葉大阪大司教、プロテスタント教会代表として神戸栄光教会牧師 野田 和人師、日本聖書協会代表の具志堅 聖 理事長からメッセージをいただきました。

このミニ聖書展では、神戸そごうを会場にして行われた神戸聖書展から20年を思い起こすこともできました。

神戸聖書展で展示された「聖書の成立と翻訳」(12月5日~26日)、「日本語聖書のあけぼの」(1月5日~16日)も企画展示として展示されました。また、通常は書棚に格納されているヘブライ語・ギリシア語・ドイツ語をはじめ、各国語(25か国)の聖書もテーブルの上に置かれました。感染症防止のために手にとってみることはできませんでしたが、ずらっと並んだ聖書は圧巻でした。

来館者から感想・要望をいただいています。いくつかを紹介します。

●世界各国の聖書をみることができました。言語がこんなにもたくさんあるが、内容は一緒であり、翻訳が違うだけであるということ、当たり前のことですが、驚きがありました。

●いろいろな国の言語で聖書が翻訳されていることを知ることができました。いろいろな宗教があるなかで、聖書がこんなにもたくさんの言語で翻訳されていることが素晴らしいことであり、「永遠のベストセラー」であることを確信しました。

●「ハジマリニカシコイモノゴザル」というヨハネによる福音書1章1節の翻訳をみて感動しました。この聖書を日本に届けようとしたが、それがなかなか実現しなかった歴史を知ることができました。それをきっかけに日本語聖書を翻訳する事業が宣教師たちによって始められ、今日の翻訳事業の基盤になっていることを知り、今、自由に聖書を読むことができているのだと思わされました。

今後もこうしたミニ聖書展を開催し、多くの方々に「聖書はどのようにして生まれたのか」(正典論)、「聖書はどのようにして伝えられてきたのか」(写本と翻訳)、「聖書には何が書かれているのか」を知っていただけるようにしていきたいものです。

聖書学術員 藤村 徹