101号【編集後記】「明るい未来」遠藤 洋介師

神戸聖ミカエル牧師補 執事 遠藤 洋介師

毎朝、テレビをつけると流れてくるニュースは、「感染者が都内で何人でした」「〇〇市の△△川が氾濫しました」「政治家の汚 職がありました」「芸能人が不祥事を起こしました」、そういった内容がほとんどで、明るいニュースが極端に少なく、心が疲れて しまいます。私たちが安心して、笑顔で過ごせる日常はいつ戻ってくるのでしょうか。 キリスト教の信仰は復活信仰とも言われます。それはイエス様が十字架の死から三日後に復活された出来事からですが、決してイ エス様の苦難と十字架の死を抜いて考えることはできません。イエス様のあの暗くて、辛くて、苦しくて、悲しい磔刑の出来事が あったからこそ、今の私たちの信仰は続いており、悲しいニュースは復活によってやがて、福音(嬉しいニュース)となっていった のです。 この世界は決して楽しいこと、明るいこと、嬉しいことばかりではありません。むしろ比重でいうと辛いことや悲しいことのほう が多いのかもしれません。 だからこそ、私たちはイエス様の苦難の死からの復活の出来事の証言者として、明るい未来を祈り求めていく必要があるのではな いでしょうか。

日本聖公会 神戸聖ミカエル教会
執事 遠藤 洋介師