134【会員教会を訪ねて】56 カトリック宝塚教会

〒665-0011 兵庫県宝塚市南口1-7-7 TEL 0797-72-4628
「歌劇と温泉のまち」として知られる宝塚市。武庫川の清流と六甲の山並みに抱かれたこの地、阪急宝塚南口駅からほど近いところに、白く柔らかな曲線を描く一際美しい建物があります。それが、カトリック宝塚教会です。
私たちの共同体は、1949年9月、清荒神の個人宅に30名ほどの信徒が集まり、オブレート会のロビタイ神父によって捧げられた小さなミサから始まりました。このささやかな祈りの集いが、現在の宝塚教会創立への尊い第一歩となったのです。その後、大阪教区の直轄となり、1960年8月15日の「聖母の被昇天」の祭日に、建設途上の旧司祭館で最初のミサが捧げられました。そのため、当教会は「被昇天の聖母の保護におかれた教会」として、今もなお聖母の慈愛に見守られながら歩みを続けています。

当教会の象徴とも言える聖堂は、日本建築界の巨匠であり、日本のモダニズム建築を代表する斬新なデザインで知られる村野藤吾氏(1967年文化勲章受章)が、当時の田口芳五郎大司教(後の枢機卿)をはじめ、初代の主任司祭(野口秀吉神父)や信者たちの熱い思いを重く受け止め、“神の家” “祈りの家”にふさわしいようにと設計し、1965年12月19日に献堂されました。「大洋を漂い続け、ようやく安住の地をみつけた」…と村野氏自身が語ったように、「白鯨」をイメージしたとされるその独創的な外観は、荒波を越えて人々を救いへと運ぶ箱舟を彷彿とさせます。一歩中へ足を踏み入れれば、村野建築特有の光と影の調和が、訪れる人を静謐な祈りの空間へと誘います。装飾を削ぎ落としながらもどこか人間のぬくもりを感じさせる意匠は、宗派を問わず多くの人々の心を癒やし、神との対話を促す場として愛され続けています。また、建築に携わっている、あるいは学んでいる方々も村野建築のすばらしさを体感すべく訪ねて来られます。
現在、宝塚教会は新たな活気に満ちています。韓国から来られた朴起徳神父を主任司祭としてお迎えし、国境を超えた信仰の絆を深めています。特に、記念すべき2025年の「聖年」にあたっては、神父様の導きのもと、青少年たちが韓国・釜山への巡礼を行いました。現地の教会を訪ね、同世代の若者たちと信仰を分かち合ったこの巡礼は、次世代を担う若者たちの心に「希望の巡礼者」としての強い自覚を刻むこととなりました。歴史ある村野建築の聖堂で守られてきた伝統と、国籍や世代を超えて広がる新しい息吹。私たちはこれからも主イエス・キリストとともに、「希望の光」として歩み続けます。諸教会の皆様、そしてこの記事を目にされたすべての方が、いつでもこの教会を訪ねてくださることを、信徒一同心よりお待ちしております。


