投稿者 : kbhadm01 投稿日時: 2015-08-13 13:03:11 (494 ヒット)
先日緑あって「ピアノのはなし」(脚本出演:中西和久、ピアノ:佐々木洋子)というコンサートドラマを観る機会を得た。

紹介文には「1945年5月、佐賀県鳥栖の小学校に2人の特攻隊の青年が訪れた。明日、沖縄の海に飛び立つ前にどうしてもピアノが弾きたいと言うのです。」とある。
2人は明日に出撃を控えた上野音楽学校の学生で、70年前敗戦間近の九州で、唯一音楽教諭によって状態良く管理されていたグランドピアノに起きた実話を、現代になって年老いたピアノ自身が語るという形式の、ピアノ演奏付き1人芝居だ。

明日死ぬために戦闘機に乗る学生は、先生が渡した「月光の曲」を命の限りに弾き終えて、鳥栖から知覧に旅立って行った。

中西氏は、特攻を美化したり、情緒に流されたりすることなく、静かな怒りと芸術性で、気高い舞台演劇に仕上げた。「月光の曲」以外にも挿入音楽として童謡や「海ゆかば」を弾いた佐々木氏の演奏も素晴らしかった。途中からは、多くの方がすすり泣きをしていた。

何にもまして、最後に私も感激したのは、暗い舞台奥のスクリーンに大きく照らし出された憲法9条だった。

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。前項の日的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

投稿者 : kbhadm01 投稿日時: 2015-08-13 12:58:59 (549 ヒット)
車中から眺めたポーランド  原田義彦

バスの窓から見るポーランドの田舎はのどかだった。時は五月、新緑一色、赤い屋根の民家が緑の野に点在する。ドイツとは異なるポーランド特有の風景である。突然、黄色い菜の花畑が絨毯のように広がり、そこに一本の木が印象深く仔んでいた。

「丸い木は 菜の花畑の 真ん中で 独り立ち居て 何を夢見し」

二軒の玩具のような家が仲良く並んでいる。

「西陽あび こ軒の家が 血の上 祈る 仲良く 末永かれと」

ポーランドの写真2枚

ライラックやマグノリアの木々が満開の花をつけ農家の庭を彩る。モミの木が凛と立って涼しい木陰を作っている。民家の途切れるところから赤松の森と白樺林が続く。

だがしかし、ナチスがポーランドに侵攻するや、この平和な田舎は地獄に一変した。ナチス行動部隊が通過した町や村の周辺には死体の山が築かれ、一応穴を掘って埋めても、耐えがたい死臭を放った。それがアウシュビッツ建設の必要に迫られた理由の一つだという。人はただでは死なない。死してなお、死臭によっても抗議するのである。ポーランドの田舎には、そんな歴史の闇のおぞましさが刻印されている。

「この国が 負いし歴史に 触れる時 人とは何ぞと ただ神に問う」

旅行から帰ってタイミングよく、映画「ショアー」を観た。
生き残った人々の証言で綴られた九時間半の超大作である。
現地に立った経験が、映画の立体的鑑賞を助けてくれた。

ポーランドはそんな負の歴史の舞台となった国である。
しかし、それゆえにこそ、ヨハネパウロニ世のような傑出人物を生み、ワレサ大統領のもと、共産圏の圧制支配と非暴力で戦い、ついに民主化の自由を勝ち取ったのであった。
日本からは遠い国、しかしこの国を訪れて、何か大切なものを学んだ気がする。

投稿者 : kbhadm01 投稿日時: 2015-08-13 12:34:22 (550 ヒット)
松浦 信行 神父2、3年前に、聖書のソフトGLOが発売されました。
パソコンで操作すると、聖書の箇所から、聖書の地理、言葉の意味までも分かりやすく教えてくれます。とてもうまく出来ていて、バーチャルな形で風景を楽しむことも出来ます。

そのような中、私たちの教派では6月に、インターネットの初期から関わってこられた、下田博次・真理子ご夫妻の講演会がありました。大いに感じることがありましたのでペンを取らせていただきます。

下田氏は、インターネットには、人類の大きな期待がかかっていたと語りました。確かに、移動することなく全世界の情報が、一瞬のうちに手元に集まることで、人々の生活を豊かにすることができるわけです。

初めはアメリカの国防省の軍事通信目的だったのが民間に開放され、大学などの研究者が歓迎してそれを受け取り、そこから市民ボランティアの人々の社会をよくする運動の道具として広がっていったそうです。

そして、この社会的な動きから、企業の営利目的の動きへと広がる中で、色々な弊害が起こってきました。テレビが、一方向の情報の大量発信として、大きな社会革命を起こしたとしたら、インターネットは双方向の情報発信として、テレビにまさる革命的な出来事となっていたのです。

このような話を聞きながら、フィリピンの貧しい農家の体験学習を提供してきた人の話を思い出しました。

それは、あるとき農家がテレビを買ったとき、それまでは退屈だろうからと色々話しかけられ、ゆっくりと交わっていたのが、テレビを購入したとたん、うちには素晴らしいテレビがあるから見ていてくれと人間的な交わりが少なくなったという話です。

現在、中高生のネット依存症は推定8.1%、51万8千人となっています。

インターネットやパソコンとの出会いは、乳幼児から始まっているそうです。そしてネットがらみの色々な暴力、犯罪もこの頃あちこちで見受けられます。

下田氏は、その根底にあるのは、人間の「寂しさ」であり、その寂しさを埋めることが出来るのは、キリスト敦の愛でしょうと結論づけてくださいました。

聖書を、この現代社会の寂しさを埋め合わせる、「愛」の具体的姿とその姿勢が描かれているものとして、私も感じ取り、それを伝えられたらと思います。

クリスチャンセンター
神戸バイブル・ハウス常任理事

松浦 信行 師
〈カトリック大阪大司教区司祭〉

投稿者 : kbhadm01 投稿日時: 2015-06-09 01:41:17 (530 ヒット)
プリーモ・レーヴィというイタリア生まれのユダヤ人作家がいた。1943年、ナチスによるトリノ占領に対してレジスタンス活動を行ったが捕らえられ、アウシュヴィッツ強制収容所に送られた。1945年1月に解放されて生還した。

戦後1987年まで、イスラ工ルのパレスチナ占領政策に対して反対を表明した。
彼の小説の中に「もし私たちがすべての人の苦痛を感じることができ、そうすべきなら、私たちは生き続けることができない。」という言葉がある。

小説中の台詞とは言え、彼が「私たち」の中に自分自身を含めていることは明らかだ。アウシュヴィッツでの凄まじい経験を経てなお、彼は奇跡的に生き延びた「私たち」が、まわりで次々に殺されていった「すべての人の苦痛を感じる」ことなく、「そうすべき」だとも思わなかった、と告白しているのだ。
彼は、そのような「ユダヤ人」引いては人間存在そのものを自らに問い続けた。

現代日本で生き続けている「私たち」は、すべてを「風化」させて生き延びてゆく。
日本全国で次々に犠牲者を生み出し続けている地震・噴火や津波や、台風や水害を。
そして、その地面の上になお、原子力発電所を建て続ける。
バヌアツのサイクロン被害者も、ネパールの地震被災者も、その「すべての人の苦痛を感じる」ことなく。
現代日本の「私たち」は、「自らに問い続ける」力さえも持ち合わせないのだろうか。

投稿者 : kbhadm01 投稿日時: 2015-06-09 01:36:51 (563 ヒット)
アウシュビッツの事実

5月15日(金)、曇天のなか、ポーランドのカトリック信仰の中心地「神のいつくしみ大聖堂」を後に、神戸バイブル・ハウスのポーランド巡礼者一行を乗せたバスはアウシュビッツに到着しました。受付を済ました頃から雨がぽつぽつと降りだし、収容所の見学が開始されると本降りとなりました。今回の巡礼旅行のなかで雨に見舞われたのはこのときだけで、まるで、苦しみと悲しみのどん底に落とされた収容者の涙が私たちに降り注ぎ、何かを訴えているかのようでした。

ナチス・ドイツがヨーロッパ各地に建てた収容所では、ユダヤ人だけでも約600万人が命を失いました。アーリア人種の優越性を誇示し、ユダヤ人やナチス・ドイツに反抗する者は人間以下の存在であるという信念に基づいた人間観が殺戟の背景にあります。従って、これだけ多くの人たちを凍殺す星ためにはし鶉や豚吼よう_に、組織的かっ金理的な工場の設i邑とし交通の利便性が要求され、ヨーロッパのへそともいえるアウシュビッツが選ばれたのは当然と言えば当然なことなのです。

ナチス・ドイツがこの場所を徹底的に破壊せず、殺された人たちの遺品を倉庫に保存したことは、広島の原爆ドームや原爆資料館の存在と同様、人間というのは、自分に都合の悪い存在を殺傷するために英知を結集し、実際にそれを実施した、70年前の厳然たる歴史を誰も否定することができません。

最初に見学した建物の入り口の壁に善かれている通り、「歴史を振り返らない者は、同じことが起こされる時、それに加担する人生を歩む・the one who does not remember history is bound to life through it again」のです。ポーランドの中学・高校生は少なくとも1回、この場所を見学するよう義務付けられておりますが、日本の場合、どうなのでしょうか。少なくとも、キリスト者は神の子と呼ばれるために、「平和を実現する人」として負の歴史を真撃に受け止めることが求められているのです。

クリスチャンセンター
神戸バイブルハウス副理事長

中村 豊(日本聖公会神戸教区主教)

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